微生物資材の品質安定化技術 について
代表的な菌根菌のアーバスキュラー菌根菌は、多種にわたる作物の根に共生し、土壌中の養分 (特にリン酸)を吸収して作物へ供給するため、リン肥料を削減する環境低負荷の微生物資材として活用されています。
現状の資材は「共培養」で得られたものですが、量産や品質安定化に課題が残っており、「純粋培養」での資材化が検討されています。
本発明では、親胞子の培養時に培地へミリスチン酸等の脂肪酸を添加することで、効率的な純粋培養法を見出しました。
ただ、純粋培養で得られる菌根菌の微生物資材は、現場で活用されるまで冷蔵保存されることから、 冷蔵保存後も十分な発芽率を維持できる次世代胞子の生産条件を検討。
培地にミリスチン酸だけでなくパルミチン酸を添加することで、共培養での発芽率に近づけることができ、 微生物資材の量産に続いて「品質安定化」の一助となります。
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旺盛な菌糸伸長と次世代胞子の形成を観察
改変SC培地にミリスチン酸カリウムを添加し、Rhizophagus irregularisを培養。親胞子の発芽後、旺盛な菌糸伸長と次世代胞子の形成が観察される。
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R. irregularisのバイオマスを増加
ミリスチン酸(C14:0)のみR. irregularisのバイオマスを増加させた。
特長
- 培地に脂肪酸を添加することで、菌根菌の効率的な純粋培養法を確立
- 培地添加の脂肪酸を更に工夫することで、得られる胞子の冷蔵保存資材化へ
- 一社独占技術ではなく、各社独自保有菌の資材化に向けた技術指導が可能
基本情報
- 研究機関
- 信州大学 農学部
- 低温貯蔵の評価法
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・AM菌培養
・低温処理
・発芽実験
